調査報告
全国市町村における高齢者の社会活動に関する実態調査の実施状況
玉腰 暁子
1
,
大野 良之
1
,
清水 弘之
2
,
五十里 明
3
,
橋本 修二
4
,
坂田 清美
5
,
中村 利恵
1
,
若井 建志
1
,
川村 孝
1
,
鈴木 貞夫
6
1名古屋大学医学部予防医学教室
2岐阜大学医学部公衆衛生学教室
3愛知県教育委員会
4国立公衆衛生院保健統計人口学部
5自治医科大学公衆衛生学教室
6愛知医科大学公衆衛生学教室
pp.738-742
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901136
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全国各市町村単位で実施されている高齢者に関する実態調査の現状を把握するとともに,各市町村では社会活動の指標としてどのような活動を想定し調査しているかを探るための調査を,1992年に全国3,261市町村(特別区含む)を対象に実施した.高齢者に関する実態調査は現在70%以上の市町村で実施されていることが明らかとなったが,調査は主に医療福祉面の観点から行われてきたものと推測された.高齢者の社会活動として今までに調査された項目は,市町村の人口規模により順位,頻度が異なっており,社会的に活動的と考えられる高齢者の姿は,用意された社会状況に応じて変化する可能性が示唆された.同様に高齢者の社会参加を促進するために各市町村が図っている主な施策は,市町村の人口規模で大きく異なっていた.したがって,社会的に活動的と考えられる高齢者像をとらえる場合には,社会参加そのものを規定する背景要因をも考慮する必要があると考えられる.
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