特集 地域保健をどうすすめるか—保健所長はこう主張する
保健所からみた新しい地域保健の構築
景浦 しげ子
1
Shigeko KAGEURA
1
1愛媛県伊予保健所
pp.680-684
発行日 1993年10月15日
Published Date 1993/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900892
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■はじめに
公衆衛生行政に従事してわずかに10年足らずの若輩が,このようなテーマで書くことは大変おこがましいことではあるが,現在,「四国公衆衛生医師の会」の幹事であるということでお許しをいただきたい.ただし,今回述べることは,会の総意ではなく,筆者一個人の意見であることをお断りしておく.
昨年暮れの厚生省の「見直し」表明以来,本会では本年2月の四国公衆衛生学会でのシンポジウム「公衆衛生よ何処へ」の開催協力や,3月に厚生省への要望書の提出,7月9日のサマーセミナーの中心議題とし,さらに,今回の「見直し」の最終案への「意見書」の提出などを行ってきた.各県状況は様々ではあるが,今後の「公衆衛生」が少しでも良い方向にという熱い思いは会員全員に感じられる.
愛媛県では,かつて昭和51年に,保健所の統廃合が検討されたことがある.この時の新聞記事によると,対象保健所管轄の市町村,関係団体,住民等が,激しい反対運動を行ったとある.そのためか,実施は見送られた.しかし,現在はどうであろうか.
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