調査報告
一人暮らし高齢者の食生活の実態
吉田 繁子
1
Shigeko YOSHIDA
1
1岡山県立大学保健福祉学部栄養学科
pp.592-596
発行日 1993年8月15日
Published Date 1993/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900870
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●はじめに
国または地方自治体による一人暮らしの高齢者に対する,健康の維持を志向した食生活自立への援助,指導は完全なものとはいえず,一人暮らし高齢者の食生活には多くの問題点が見られる1,2).鈴木ら2)は健康な高齢者自身による食事準備を推奨しているが,筆者も食品選択,入手,献立,調理,配膳の過程を通して頭と体を使うことは食欲を増し,社会的刺激を得,また生活のリズムを作ることになるため,一人暮らし高齢者が自分のことが自分でできる間は,自分の食事は自分で準備するほうが高齢者自身にとってよいと考える.そこで本研究は一人暮らし高齢者が,長年暮らしてきた地域で自分で食事づくりをしながら,健康を維持しつつ,できるだけQOLの高い生活をめざすために,食生活面ではどのような問題点があるのか,指導指標を得るため実施したものである.
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