連載 今,改めて「公衆衛生看護」・8
一人暮らし高齢者の生活を支える町の実践
斉藤 恵美子
1
,
本田 亜起子
2
1石川県立看護大学看護学部看護学科
2東京大学大学院医学系研究科博士課程
pp.683-685
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902814
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一人暮らし高齢者の現状
老年人口の増加と,少子化や核家族化などの社会背景の変化もあり,一人暮らし高齢者は年々増加傾向にある.1980年には65歳以上人口の8.5%であったが,1998年には13.2%まで上昇した.また,2010年には一人暮らし高齢者が約430万人に達すると予測されている1).
一人暮らし高齢者は,他の世帯の高齢者と比較して健康上の問題は少なく,日常生活動作能力が高いことが報告されており2〜5),高齢者が一人暮らしであるというだけで,ただちに支援が必要な状態であるとは言えない.しかし,緊急時や心身の機能が低下した場合には,状態が悪化し,自立した生活維持が困難になりやすく,潜在的な問題に対して,予防的な働きかけが重要となる.
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