特集 性感染症(Sexually Transmitted Diseases)
新たな性感染症の臨床
川名 尚
1
,
小泉 佳男
1
Takashi KAWANA
1
,
Yoshio KOIZUMI
1
1東京大学医学部附属病院分院産婦人科
pp.606-610
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900641
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性行為によって感染する疾患群を従来は性病と称していた.この時代は,性病としては淋病,梅毒,軟性下疳,そけいリンパ肉芽腫の4つの疾患にしか目が向いていなかった.
ところが,性行為によってうつる感染微生物はこの他にも数多くあることが判明し,それらを総称してSexually Transmitted Diseases(STD),性感染症と呼ぶようになった.このようになってきた背景には,1960年代からの性の自由化への社会的な変革とそれに伴うSTDの増加と,学問の著しい進歩によるウイルス・クラミジアなどの従来は不可能であった感染微生物の検出が可能になった点が挙げられる.
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