調査報告
千葉市ニュータウン住民の受療行動に関する研究
島 正之
1
,
仁田 善雄
1
,
岩崎 明子
1
,
安達 元明
1
Masayuki SHIMA
1
,
Yoshio NITTA
1
,
Akiko IWASAKI
1
,
Motoaki ADACHI
1
1千葉大学医学部公衆衛生学教室
pp.734-739
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900449
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●はじめに
医療法に基づいて都道府県レベルでの医療計画が作成されている.医療計画の主な目的は「地域に主体をおいた計画的な医療提供」1)であると考えられ,今後はこうした計画の推進を図るために,各地域における保健医療体制の整備が重要な課題となっている.
地域の保健医療体制について検討する上では,まず医療需給の現状を把握することが必要であり2,3),そのために患者調査,医療施設調査,国民生活基礎調査などの既存資料が利用されることが多い4).しかし,地域住民の受療行動,すなわちどこの医療機関を利用しているかを示す報告はほとんどなく,既存資料だけでは十分な検討ができない.特に,首都圏においては,社会の発展に伴って通勤・通学圏が拡大するなど,東京を生活圏とする人が増加し,東京都内での受療も無視できないものとなっており5〜7),その現状を把握することが重要である.
千葉市は東京都心から40kmの地点にあり,東京の影響を強く受けながら発展してきた.
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