進展する地域医師会の公衆衛生活動
安房医師会の総合検診活動(1)—丸山町での総合検診活動
山田 教和
1
,
青木 謹
1
,
原 久弥
1
,
高橋 金雄
2
Norikazu YAMADA
1
,
Hitoshi AOKI
1
,
Kyuya HARA
1
,
Kaneo TAKAHASHI
2
1安房医師会
2安房医師会病院地域医療部
pp.642-643
発行日 1990年9月15日
Published Date 1990/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900179
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千葉県の安房医師会(山田教和会長)は房総半島の南端,館山市,鴨川市など2市8町1村の医師で構成され,会員数は215名である.本医師会は安房医師会病院を拠点に地域医療活動に古くから熱心に取り組んできた.その一つとして胃の集団検診を昭和43年から開始し,その後昭和53年に循環器検診と胸部検診を加えて「総合検診」とし,安房郡市の住民を対象に現在まで検診活動を進めている.現在は,他に,乳腺・甲状腺,子宮がん,肺がん検診(喀痰検査),喉頭がん,学童尿精検のほかに,過脂肪児(肥満児),若年性高血圧,前立腺がん,大腸がんなどの検診も一部の地域で行っている.
6月下旬のある日,昨夜来の風も静まり,海風が清々しい,早朝7時前から丸山町の児童体育館の入口には,30人ほどの列ができている.腰の曲がったお年寄り、はだが潮焼けした働き盛りの男性,なかには20歳代の女性も混じっている.検診を開始した当初は早く済ませたいという受診者が早い時間に集中したが,最近では比較的空いている時間を見計らって会場にやって来る人も増えている.
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