特集 国際化への公衆衛生の対応
難民・在日外国人の抱える医療問題
小林 米幸
1
Yoneyuki KOBAYASHI
1
1小林国際クリニック
pp.317-320
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900091
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■はじめに
ごく少数の人々であっても切り捨てることが許されないのが医療の本質である.現在の日本の医療体制は,種々の面で在日外国人が利用しにくい体制になっていると言わざるをえない.急増する彼らの健康をどのように守っていくかということは今後,日本の医療行政,医療界の大きな課題といえよう.
筆者は大和市立病院外科在職時よりインドシナ難民大和定住促進センターの嘱託医を務め,さらに来院する難民以外の外国人の医療に携わってきた.本稿では,1)難民・在日外国人理解のための基礎知識,2)医療に関する在日外国人の実態,3)在日外国人医療の問題点とその対策の3項目に大別して述べる.
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