視点
人と人がつなぐ医療のかたち—グローバルの医療者・患者さんとの共働を通じて
廣瀬 園子
1
1株式会社Medi Legato
pp.630-631
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209479
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はじめに—起業10年の節目に
学術研究と社会起業の両面で,人と社会の健康の課題に取り組むようになり10年を迎えた.大学卒業後の14年間は,国内・外資の金融機関のコンサルタントとして勤務していた.
公衆衛生の道に進むことになったきっかけは,20代からの10年間,仕事を続けながら5度の手術を受けた原体験があり,医療の専門職と一般の人々との情報の非対称性の課題と,疾病予防と低侵襲の医療の大切さを痛感したこと.ガーナの地方都市やタイの山間部で出会った女性たちの「富裕層だけではなく,額に汗して働く普通の人々も皆,健康と病気に関する情報をいつでも得ることができ,健診と治療が受けられるようであってほしい」という言葉,そして困難な状況でも患者さんのために粉骨砕身する医療者の姿に突き動かされたからだ.
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