連載 リレー連載・列島ランナー・133
健康design studio—「健康実務家」が“領域”を超え“協働”で目指す未来
戒田 信賢
1,2
1株式会社電通コミュニケーション
2京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学プロジェクト
pp.273-276
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209370
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健康実務家に共通の悩み
私たち「健康をつくる実務家=健康実務家」は,私たちが向き合う患者さんや生活者を,本当に健康にいざなうことができているのだろうか.この連載に目をとどめてくださった方は,医療や保健,福祉,介護,子育て支援などのさまざまな領域の中で,そのターゲットとなる生活者や患者の方々を「健康」にするための実務に日々尽力されている方々,あるいはそうした実務家になるために勉強をされている方々だと思います.
臨床家の皆さんは日々,患者さんやサービス利用者の方々と向き合い,その病状や症状が少しでも改善すること,あるいは現在の状況を維持し,より健やかな暮らしを実現できるようさまざまな実務に取り組まれているかと思います.NPO(nonprofit organization)や行政の皆さんも,より多くの生活者の方々が健康な生活や暮らしを実現できるように,地域を一つの拠点としながら,生活者の暮らしに思いをはせながら地道な努力をされています.企業の皆さんも,自社の商品やサービスを生かして,どうしたらもっと健康的な生活を実現できるかという問いの下,チャレンジをし続けていらっしゃると思います.こうした実務家の御尽力で多くの「健康」が実現できていることは紛れもない事実です.その一方で,多くの実務家の方々からこんなお話を聞く機会が増えてきています.
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