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あとがき/投稿申し込み書/著作財産権譲渡同意書
高鳥毛 敏雄
pp.94
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208823
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本誌では,読者に最新の話題提供をするため,特集企画の立案に各方面の方々に参画していただくことを進めています.今回は国立感染症研究所の砂川富正先生にご企画いただきました.コレラが公衆衛生の母と言われているように,感染症と公衆衛生の間には深い関係があります.
長與專齋は日本に公衆衛生を導入した人物として有名です.1879年に約16万人の患者,約10万人の死亡者を出した明治最大のコレラ流行の折には伝染病予防規則は成立しておらず,未完成の「虎列刺病予防仮規則」で急場を凌ぎました.1897年に伝染病予防法が制定された時にはすでに流行は落ち着いてしまっていました.コレラの流行が終息したことが,わが国の伝染病対策の進展を遅らせてしまったようです.
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