予防と臨床のはざまで
現場からの発信を増やす!実践報告セミナー
福田 洋
1
1順天堂大学医学部総合診療科
pp.274
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208636
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2016年末,年の瀬も迫った12月26日に,第26回日本健康教育学会学術大会の連動企画として,「あなたの実践活動を学会発表しませんか? 2時間で学べる実践報告のコツ」と題したセミナーを早稲田大学で行いました.日本健康教育学会は,地域,職域,学校,海外などさまざまなフィールドで,健康教育やヘルスプロモーションを実践する多職種が集う学会です.実践活動が非常に重要な学会ですから,多くの現場からの情報発信が期待されています.しかし,実践家にとって学会発表のハードルは思いのほか高く,研究者の発表ばかりが目立つという現実があります.「こんな内容で発表してよいのか」,「学術的じゃない」,「評価ができていない」,「良い取り組みをしていると思うけど,抄録の書き方がわからない」などさまざまな声が聞かれます.学術大会の企画委員長という立場をいただき,学会の抄録締め切り前に,実践報告のコツを共有するセミナーを企画しました.
まず学術大会長の荒尾孝先生(早稲田大学教授)から「実践報告の重要性と第26回日本健康教育学会へのお誘い」と題して学術大会長としての熱い思いとウェルカムメッセージをいただきました.学会テーマとなる「社会的成果をもたらす健康づくり」を推進するために現場の力が不可欠なこと,特別講演予定のヘルスリテラシーの専門家ナットビーム教授(シドニー大学)などの第一線の専門家との議論・交流のプログラムを多く企画していることなど,学術大会の魅力が語られました.
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