連載 ポジデビを探せ!・5
ケース4:認知症
旅のことば—認知症とともによりよく生きるヒント
岡田 誠
1,2
,
井庭 崇
3
1富士通研究所R&D戦略本部協創推進PJプロジェクト
2一般社団法人認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
3慶應義塾大学 総合政策学部
pp.268-273
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208635
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負の部分だけにとらわれない人たちの存在
厚生労働省によれば,国内の認知症高齢者数は2025年には約700万人,65歳以上の高齢者の約4人に1人が認知症もしくはその予備群と推定されている1).自分や家族・知り合いが認知症であることもすでに私たちの日常といえる.
認知症ということが辛くないはずはない.その上,「認知症になると何もできなくなる,何もわからなくなる」という社会の偏見が,認知症と診断された本人・家族・知人に影響を及ぼす.社会だけではない.自分自身やごく身近な人たちによる「二重の偏見」が,認知症という状態にある人と周囲の人たちの力を奪っている2).
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