特集 行政保健師の質の保証—卒後教育・CPD
日本最北公立保健師教育養成施設における卒前・卒後教育の現状と課題
播本 雅津子
1
1名寄市立大学保健福祉学部看護学科
pp.903-908
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208564
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名寄市立大学の使命
名寄市立大学は北海道北部に位置する公立大学である.1960(昭和35)年に市立名寄女子短期大学として開学し,2006年に4年制大学に改組した.名寄市の開基は1900(明治33)年と北海道開拓の後期の入植であり,大正・昭和前期より女子の高等教育に力を入れてきた.1959年の市立名寄女子短期大学設置概要書の設置趣旨には「農村の女子に高等教育を.高等教育を都会ではなく当該地で.農村地域に女子教員が少なく,特に養護,家庭科,保健教員の養成が必要.当地方に最も必要な栄養士,生活改良普及員,保健婦養成の学校が欲しい」等の記載がある.
1960年の開学時は入学定員60人で栄養士と家庭科教員養成に始まり,徐々に定員や専攻を増やし,1994年に看護学科を設置し,入学定員200人,栄養士・家庭科教員・保育士・幼稚園教諭・看護師を養成してきた.現在は管理栄養士・看護師・保健師・社会福祉士・精神保健福祉士・保育士・栄養教諭・特別支援学校教諭・幼稚園教諭等,引き続き北海道の郡部に不足する専門職の養成に取り組んでいる.本学卒業生の就職先は北海道内の割合が高く,特に道北地域への就職者が一定割合いることが特徴である.
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