視点
医学教育改革と公衆衛生
尾﨑 米厚
1
1鳥取大学医学部環境予防医学分野
pp.146-147
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208130
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医学教育改革の潮流
医学教育における医師養成課程は,刻々と変わりつつある.国民や政府の要望に応え,国際的な標準に合わせるためには必要かもしれないが,以前に比べれば実に窮屈になってきている.
全国の医学科では,2001年に策定された医学教育モデル・コア・カリキュラムに記された,教えるべき内容に沿って教育内容が決定されている.医学,医療に関する知識が膨大になりすぎたため,卒業時までに身に付けておくべき,必須の実践的診療能力(知識・技能・態度)に関する到達目標を明確化したもので,履修時間数(単位数)の約3分の2を目安としたものとされており,教育内容の画一化が進んでいるといえる.臨床実習に回る前の医学科4年生に共用試験という試験を2005年より正式実施している.これには知識を問うCBT(Computer Based Test)と臨床技能と態度を問うOSCE(Objective Structured Clinical Examination)とに分かれ,CBTは,医師国家試験よりは内容は易しいが,CBTとOSCEに合格しないと臨床実習には行けないので,第2の国試と言われている.
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