特集 職場の健康づくり
栄養,運動,生活・保健指導
赤松 隆
1
Takashi AKAMATSU
1
1琉球大学医学部医学科保健医学講座
pp.454-457
発行日 1989年7月15日
Published Date 1989/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207968
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■はじめに
昭和63年5月17日付で労働安全衛生法の一部を改正する法律が公布され1),職場における健康管理は,その基礎となる生活態度・習慣に焦点がおかれるようになってきた.さらに,労働省より事業所における労働者の健康の保持,増進のための指針が示されており2),それらの目的に沿って専門スタッフ,すなわち産業医,衛生管理者,総轄人事管理者のみならず,ヘルスケア・トレーナー,ヘルスケア・リーダー,心理相談員,産業栄養指導者,産業保健指導者などが一体となって,企業内の人たちに十分な健康教育を行い,健康の保持,増進を踏まえた就業に向かって,一層の努力を重ねる必要がある.したがって,このような栄養,運動並びに生活・保健指導を考えた場合には,その前提としての健康測定が必要であり,各種の健康指導を継続的に行う基礎として施行されるわけである.内容としては産業医を中心として,問診,生活状況調査,診察,医学的検査及び運動機能検査が含まれる.これらの指導は将来の産業社会の高齢化に十分対応できる産業保健管理・活動の基礎的なモデルケースを想定して,可能な部分から直ちに率先して実行すべきである.表1に栄養,運動,生活・保健指導の概要を示した.
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