特集 くすりと公衆衛生
大衆薬の利用の実態
藤井 義澄
1
Yoshizumi FUJII
1
1株式会社薬事ニュース社
pp.372-376
発行日 1989年6月15日
Published Date 1989/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207947
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■大衆薬の生産状況
―医薬品に占める大衆薬は15%弱 医薬品には医師の使う医薬品―医療用医薬品と,いわゆる大衆薬がある.大衆薬は薬局・薬店を通じて販売される一般用医薬品と,配置用医薬品の2種類に分けられる.配置用医薬品は昔から,富山の置き薬で親しまれた薬で,富山県以外では滋賀県,奈良県,佐賀県などが主な生産県である.
医薬品は,昭和62年には4兆8,254億円生産されている.このうち,医療用医薬品の生産が4兆1,418億円で,全体の85.8%を占めている.大衆薬は6,838億円で14.2%に過ぎない.昭和62年のわが国の人口は1億2,226万人だから,1人当たりの医薬品生産金額は39,467円である.このうち,大衆薬は5,604円である.
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