調査報告
地域における肺結核に基づく肺・呼吸不全患者の実態
山田 敬一
1
,
牧野 勝雄
2
,
松原 史朗
2
Keiichi YAMADA
1
,
Masao MAKINO
2
,
Fumio MATSUBARA
2
1名古屋市中川保健所
2名古屋市港保健所
pp.725-729
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207558
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●はじめに
結核症は,各種の抗結核薬の開発と結核管理体制,生活水準の向上等により次第に解決への道が開かれてきた.とくに抗結核薬と近代医学の応用により,感染症としての結核は多くは治癒に傾いたが,破壊変形をうけた肺とか胸郭は,元の機能を十分果たすようには回復せず,その結果として肺の機能低下がおこり,加えて患者の老齢化,環境汚染などが拍車をかけ,ますます呼吸の機能低下となり,たとえ感染症としての結核は治癒しても,二次的におこる感染とそれに基づく肺・呼吸不全対策も見逃しえない問題となっている.
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