特集 女性と健康
女性のからだ,健康,人生—第一世界と第三世界をつなぐもの
藤枝 澪子
1
Mioko FUJIEDA
1
1京都精華大学短期大学部
pp.124-128
発行日 1986年2月15日
Published Date 1986/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207212
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■はじめに
「女性と健康」問題は,近年いろいろな意味で世界的に注目を集めるようになった.そこで,この問題をめぐる海外の状況を,とくに「女性と健康」運動に焦点を当てて,1970年代以降の推移を追ってみるのが本稿の目的である.
健康の問題を,女性差別撤廃の観点から,世界的規模で最初に,かつ広範囲にわたって取りあげたのは,1975年メキシコ市で開かれた国際婦人年世界会議であった.ここで採択された「世界行動計画」は,「健康と栄養」「人口」の項目をあげて,女性のからだと健康にかかわる諸問題への注意を喚起し,状況改善への行動をよびかけた.
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