日本列島
大阪府保健所若手医師の会の活動
笹井 康典
1
1大阪府吹田保健所
pp.813
発行日 1985年12月15日
Published Date 1985/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207159
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大阪
大阪府では,昭和53年に保健所勤務を希望する医師の初期研修制度を整備した.これは臨床研修,公衆衛生研修をそれぞれ2年,あわせて4年間の研修を行う内容である.また,担当参事として,阪大公衆衛生学教室で助教授をされていた張先生をお迎えした.それ以降,徐々に保健所に勤務する若い医師が増えてきている.現在,卒後20年以内の医師は所長,支所長,保健予防課長として勤務している42名のうち22名を占めている.全国の保健所医師1,031名のうち39歳以下の医師は約2割であるから,全国的にみて大阪府の保健所では若い医師が多いといえる.
大阪府保健所若手医師の会は,昨年12月の準備会をへて,昭和60年1月からほぼ毎週集まりをもち,府保健所の将来像について議論をするようになった.昭和30年代から保健所のあり方が議論され,今までに多くの提言がなされてきたにも関わらず,日常業務のみにおわれて,社会の変化に対応できなかった保健所の古い体質に危機感をもったというところが,若い医師の議論が始まった本音の理由である.最初は日々の忙しい業務の中であまり交流のなかった若い医師が,お互いに知りあおうということが主な目的であった.しかし3月から様相が変わった.というのは,2月末に開かれた知事と保健所長との懇談会で,保健所の若い医師が集まって保健所問題について議論をしていることが知られるようになり,急に若手医師の会としての府保健所の将来像をまとめて,知事に提出するということになった.
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