特集 地域福祉
家族と福祉の未来像
黒川 昭登
1
Akito KUROKAWA
1
1龍谷大学
pp.782-787
発行日 1984年11月15日
Published Date 1984/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206948
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■はじめに
家族と福祉についての「未来像」を論ずる場合,当然のなりゆきとして,将来はこうなるだろうという「予測」と,それを基礎としつつも,かくあらしめなければならないという「目標」のいずれに重点を置くか,という問題がある.
だが,筆者としては,本特集の「地域福祉」という視点に立って社会福祉を見た場合,当然,「家族」が重要な役割を果さねばならないが,このまま推移すれば,家族は,必ずしもその役割を果しうる状況ではなく,いわば「家族」は一種の慢性病にかかって弱体化しつつあると考えているので,そのため本論では,単なる未来の予測ではなく,そのような傾向に歯止めをかけるべく一文を草したいという思いに駆られるのである.
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