特集 地域福祉
福祉事務所と地域住民—生活問題の解決をもとめて
戸田 隆一
1
Takaichi TODA
1
1東京都板橋区志村福祉事務所
pp.776-781
発行日 1984年11月15日
Published Date 1984/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206946
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■押し寄せる生活問題
国民の9割弱が自分の生活程度を中流とし,65%は現状に満足し,70%は生活に充実感をもっている——5月26日に総理府から発表された59年度「国民生活意識調査」からの国民の生活意識像です.ところで具体的に営まれる生活場面をみたとき,調査にあらわれるような安定し満足できるような生活内容と基盤を,本当にもち合せているのでしょうか.
この調査内容を紹介した新聞の同じ欄で,「この中流意識は幻想ではないか」と日本長期信用銀行の調査レポートを併記して問題を投げかけています.レポートは,「幕開ける階層消費時代—中流幻想の崩壊と大量消費時代の終焉」と題したもので,「中流意識」の実態を浮き彫りにしています.
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