調査報告
喫煙と健康—学校教育者の意識
皆川 興栄
1
,
滝沢 行雄
2
Koei MINAGAWA
1
,
Yukio TAKIZAWA
2
1新潟大学教育学部
2秋田大学医学部公衆衛生学
pp.293-297
発行日 1984年4月15日
Published Date 1984/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206854
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現代社会において人間の生命と健康を脅かしている様々な要因のうち,喫煙,飲酒,薬物乱用は計り知れないほど大きく,かつ根深い問題である.その中でも「喫煙と健康」の問題ば,公衆衛生上きわめて重要であるといえる.国民総死亡の65%を占める悪性新生物,脳血管疾患,心疾患は,喫煙が直接的にも間接的にも一役かっており,それは,大部分が若い年齢からの喫煙習慣に起因しているからである.
すでに喫煙の影響については数多くの諸家の報告1〜3)があり,がん,心臓病のほか,喘息,慢性気管支炎,胃・十二指腸潰瘍,胎児の発育阻害に至る広範多岐な健康障害を引き起こすことは,疫学的研究や動物実験の結果から明らかにされている.
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