特集 住民参加と市町村保健
住民参加と市町村保健
宮坂 忠夫
1
Tadao MIYASAKA
1
1東京大学
pp.692-697
発行日 1983年11月15日
Published Date 1983/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206774
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■はじめに
市町村の保健サービス(あるいは公衆衛生事業)は住民のニードに合致したものをということは,かれこれ30年も前から,繰り返しいわれて来た,諸外国でも,同じような状況ではないかと思う.そして,ヘルス・ニードとは何かというニード論が何回となく行われて来た.
市町村保健への住民参加とは,端的にいうと,これを一歩進めて,住民のヘルス・ニードを住民自身に声を出して言ってもらい,勉強し考えてもらい,いわゆる行政側や保健の専門家側といっしょに対策を立て,実行することであると思う.それなら昔からやっていることではないかという,町や村の保健婦さんがいるかもしれない.それはその通りである.ただ,以前に比べると,住民参加が,日本でも,諸外国でも,前面に出て来つつあるということである.
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