特集 アジア地域における職業保健
アジアにおける人間工学の動向と職業保健
青山 英康
1
Hideyasu AOYAMA
1
1岡山大学医学部衛生学
pp.445-449
発行日 1983年7月15日
Published Date 1983/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206726
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■はじめに
職業保健の分野に限らず,今日学問のみならず技術や情報の国際交流が,極めて盛んになった.しかし,明治維新,そして第二次世界大戦以後においても,一貫した我が国の交流の態様は,先進欧米諸国の成果を一方的に導入する「追いつけ,追い越せ」であり,「交流」とは言え難い内容であった.その裏返しが「頭脳流出」であり,今日の国際化した情況での新しい「交流」のあり方が問われていると考えられる.
その意味で,最近の労働衛生,とくにHuman ergonomicsの分野での東南アジアにおける地域的な学術交流の振興には,新しい方向性が認められる.
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