特集 勞働衞生最近の進歩
職業性難聽と騒音衛生の動向
池田 克明
1
1日本鋼管鶴見病院予防課
pp.55-58
発行日 1954年11月15日
Published Date 1954/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201486
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1.まえがき
労働衞生に於ける騒音問題は作業能率や精神身体機能一般に及ぼす影響など多岐に亘るが,現在の中心問題は聴覚や聴器に関するもので,中でも強烈な騒音環境に長年曝露されている労働者が騒音の持続的刺戟により内耳に不可逆的病変を起し難聴を訴えるいわゆる職業性(騒音性)難聴が注目を集めている。
その医学的調査研究は従来も少くなかつたが,労働基凖法施行後,労災補償申請が多くなるにつれ,補償の細部規凖を決定するためにも広汎な実態調査が要請されるに至つた。
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