講座 健康被害の疫学—その理論と実際・3
交通災害の疫学—その方法論
東田 敏夫
1,2
Toshio HIGASHIDA
1,2
1関西医科大学・公衆衛生学
2関西医科大学付属第一看護専門学校
pp.121-127
発行日 1983年2月15日
Published Date 1983/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206656
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〈交通戦争による生存権の危機と疫学〉
「現代の都市生活者は交通戦争に対する不安からのがれることができない.国民の"健康で文化的な生活を営む権利"は,たんに衣食住が足るだけではない.毎日,安全で,平穏に住めることが基本的な生存権に属しており,生命と全生活が奪われるかもしれない恐怖の存在は,生存権の侵害として意識されねばならないだろう」1)
無秩序なモータリゼイションによる同胞の健康と生活の破壊を防ぐために有効な戦略をたてるには,道路交通災害の実態と発生要因に関する疫学究明は不可欠なとりくみである.
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