特集 産業衞生
交通從業員の災害
出原 氾
1
1名古屋大學醫學部衞生學教室
pp.324-327
発行日 1950年6月15日
Published Date 1950/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200652
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近時交通機關の復活と混雑により災害事故は絶えず發生し,年々莫大な人的物的犠牲が拂われている。
余は名古屋市交通局に於て災害事故を集計したので此處に災害を報告し災害豫防防止の資料に供したいと思う。從業員を所属上より三大別して電車,自動車,工場關係從業員(以下電車・自動車・工場と略す)とし,災害發生状況を比較考察することとする。調査期間は電車及工場は昭和23年度,自動車は20年度より4ヶ年間であり,發生件數は電車130件,自動車66件(年平均16.5件),工場122件である。因に局從業員總數は5500名である。集計した災害程度は微症以上とし,職種は電車,自動車では運轉,手車掌,工場では工員であり,事務關係者は除外し又性別には女子は少く電車12件自動車16件である關係上男女合計として取扱つた。
Copyright © 1950, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.