特集 思春期の性問題
わが国における10代性行動の実情
荻野 博
1
Hiroshi OGINO
1
1国立公衆衛生院衛生人口学部
pp.151-155
発行日 1982年3月15日
Published Date 1982/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206486
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近年における青少年の性行動の活発化,若年化は,世界的にみられる傾向であり,わが国も例外ではない.しかし,その実情を正確に調査把握することは,なおいろいろな抵抗があり簡単なことではない.わが国の大規模な調査としては,1971(昭和46)年に総理府の行った「青少年の性意識調査」があり,現代の青少年は親の世代にくらべて,性に関して開放的であり,積極化していることが指摘された.1974(昭和46)年に,総理府の委託を受けて日本性教育協会が「青少年の性行動調査」を行い,具体的な性行動の年齢別経験率,男女差などの実態がある程度明らかにされた.本年(昭56年)再び総理府の委託を受け,日本性教育協会が前回と同様の方法で青少年の性行動調査を行い,クロス集計などなお細部の集計が進行中であるが,単純集計は終わり,大要がわかってきたので,前回と今回を比較しつつ,主として性行動に関する部分を紹介し,考察したい.
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