論考
北海道における救急医療の現状と課題
吉田 憲明
1
Noriaki YOSHIDA
1
1北海道美唄保健所
pp.954-957
発行日 1981年12月15日
Published Date 1981/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206444
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昭和55年12月上旬,旭川赤十字病院の救命救急センター施設見学に出かけ,センター部長である菱山副院長の案内と説明を受けながら一通り見て廻ったが,大変勉強になったと同時に深い感銘を受けた.その時の印象と,北海道の救急医療の現状と将来像を報告してみる.
旭川日赤病院は定床600床を持つ近代設備を誇る総合病院である.旭川市の人口は,352,556人(S.55.8.31.現在)で札幌市に次いで本道第2を誇り,道北及び道東の一部を差配する雄都である.したがって,救急患者の地域別搬入状況をみてもそのバック・グランドがはっきり理解される.昭和54年度の実数をみると,旭川市内の患者が655名で71.8%を占めるのは当然であるが,その他の主な市町村の来患患者数をみると,幌加内町9名,深川市9名,富良野市周辺18名,比布町9名,東川町10名,美瑛町11名,美深町8名,名寄市8名,士別市9名,留萌市9名,稚内市13名,北見市6名等となっている.その診療圏は図の通りである.
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