講座 公衆衛生学の最近の進歩・3
成人保健—その疫学的所見をめぐって
大和田 国夫
1
Kunio OWADA
1
1大阪市立大学公衆衛生学
pp.238-246
発行日 1981年3月15日
Published Date 1981/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206277
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■はじめに
わが国も今日,欧米で見られるような高齢化社会を迎えようとしている.
老年人口(65歳以上)の全人口に占める割合や老年人口指数,老年化指数などの諸指数がいずれも年々増加を示していること1),また将来の老年人口の推定によると,21世紀の初めには約14%を占めること2)などからして,人口の老年化がいちじるしいことを容易に知ることができる.一方,公衆衛生の発達,生活環境の変化に応じて疾病構造の変動が見られ,今日では成人保健の重要性が注視されるようになった.
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