学会だより 第50回日本衛生学会総会
衛生学学習の反省と展望
滝澤 行雄
1
Yukio TAKIZAWA
1
1秋田大学医学部公衆衛生学
pp.664-667
発行日 1980年9月15日
Published Date 1980/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206165
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■はじめに
今年は,日本衛生学会が創立されてちょうど半世紀にあたる.新しい時代に入った衛生学の現状を俯瞰する第50回日本衛生学会総会は,東田敏夫名誉教授(関西医大)を会長として,去る4月1〜3日の3日間,大阪厚生年金会館・大阪科学技術センター(大阪府)において盛会裡に開催された.
本学会の特徴は,総会シンポジウム「現代環境問題と衛生学」ならびに記念行事特別講演「環境発がん物質と衛生学への期待」,「毒性学の現状と未来展望」が示すように,その主題が衛生学学習の反省と展望として企画されていることである.また,いくつかの今日的なテーマについて,衛生学研究の方法論や基礎的研究技術の開拓に主眼をおいた特別報告が組み込まれており,衛生学の進歩の新しい流れの方向が明らかにされた重要な学会であった.一般口演は659題にのぼり,注目された研究も多かったが,ここでは,シンポジウムに焦点をあてて紹介したい.
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