講座 臨床から公衆衛生へ
学童の自律神経不安定症—とくに起立性調節障害について
阿部 忠良
1,2
1東京都立広尾病院小児科
2日本大学小児科
pp.359-361
発行日 1980年5月15日
Published Date 1980/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206091
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はじめに
学童期の自律神経機能は,副交感神経が主に働いている幼児期を過ぎ,交感神経の働きがこれに加わって次第に交感神経の活動が主になり,副交感神経の働きと複雑にからみあいながら次第に成人型に近づいて行く.したがって,全般的に自律神経不安定の状態にあり,そのバランスは容易にくずれやすい.
小児の自律神経失調症には気管支喘息,周期性嘔吐症,臍仙痛,不整脈など種々あるが,ここでは学童期に多い起立性調節障害について述べる.
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