連載 戦後の公衆衛生
【Ⅲ】医療技術・機器
麦谷 眞里
1
,
北井 暁子
1
1厚生省統計情報部
pp.364-366
発行日 1980年5月15日
Published Date 1980/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206093
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■はじめに
一般にMEと呼称されている医療用電子機器は,エレクトロニクス産業そのものの隆盛とも相まって,最近では小さな医院でも何かひとつぐらいは置いてあるほどになった,最新MEの代表ともいうべきCTスキャンを例にとってみても,昭和50年下期にわずか8台だった日本国内の設置台数は,翌年上期に50台へと一挙に増加し,その後も増え続け,昭和54年3月末で500台が稼動していると言われている.
このように,MEはそれぞれの分野で急激な増加をみせており,戦後の公衆衛生・医療を語るにあたって看過することはできない状況にある.地球上における医療関係の生産全額は,医薬品を除くと約3兆5千億円と言われているが,その多くの部分をMEが占めていることは論を待たない.
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