特集 生涯教育
公衆衛生従事者からの提言
medical social workerの立場から
皆川 修一
1
1川崎市高津保健所
pp.688
発行日 1977年10月15日
Published Date 1977/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205485
- 有料閲覧
- 文献概要
教育や研修の見直しをすると,「専門技術そのものが,実際の場面でどのように生かされているか」といった問題のほかに,「何が欠如していたか」という課題も含まれているように思う.
公衆衛生分野においても,まだまだ狭い意味での医学(生物学)的発想を中心としたものの見方から十分に脱しきれずに留まっているし,各々の専門領域間の有機的な協同作業も十分であるとはいいきれない.また,その後の疾病構造の変遷による影響もあって,地域ケアーや在宅看護等,対人保健サービスに関する課題が増加してきている昨今,自然科学的発想だけでは対応しきれなくなってきており,社会科学的アプローチも必要に迫られてきていると思うので,今後ますます各職種間においても(もともと専門分化の効果は,一方で統合化があってのものだと思う点から)オーバーラップ部分における協同作業での一工夫や,各々の専門性や技術の相互理解も必要になってきていると思われる.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.