研究
染色体異常の疫学
渡辺 厳一
1
1新潟大学医学部衛生学教室
pp.871-877
発行日 1975年12月15日
Published Date 1975/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205119
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"Old Wine in a New Bottle"
遺伝的な背景をもつ疾病は,つぎのように分類される.第1は,単純な変異体による疾病ないし症候群,第2は,染色体の数や構造の異常による疾病ないし症候群,第3は,多因子遺伝といわれるもので,遺伝子群と環境との相互作用によって決まる遺伝的な素因,である.以上のほか,第4として,母子不適合,例えば,胎児赤芽球症のように,母児間血液型不適合によるものを加えることができる.
さて,過去15年間における人類遺伝学の知識の集積は,医学の中で,すでに独立し,しかも中心的な"discipline"へまで急速な発展をするにいたった.
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