特集 "環境"を考える
環境論ノート
庄司 光
1,2
1関西大学
2京都大学
pp.497-500
発行日 1975年8月15日
Published Date 1975/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205046
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はじめに
環境論は医学,理化学,工学はもちろん,人文科学,社会科学のそれぞれの立場から色々の議論ができる訳であるが,ここには公衆衛生のなかの環境衛生の立場から考えてみたい.これは,環境を直接の研究対象としている環境衛生学の系譜を辿ることにもなるし,今後の研究方向を探求することにもなろう.すでに本誌39巻3号で安倍三史氏が「環境保健と地域住民」という論文のなかで環境論について本格的に述べておられる.私は公衆衛生関係者の一人として,主として昭和年代を回顧し,社会の変遷に伴って環境に対する考え方がいかに変ってきたかを述べる.それはおよそ2期に分けられる.
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