発言あり
公費医療の拡大
北尾 玲子
1
,
北原 龍二
2
,
重久 房子
3
,
清水 寛
4
,
吉田 哲彦
5
,
B
,
D
,
A
,
E
,
C
1神奈川県大和保健所
2信州大学教育学部
3鹿児島市中央保健所
4実践女子大学家政学部
5科学技術庁原子力局
pp.641-643
発行日 1974年12月15日
Published Date 1974/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204924
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真の社会福祉を求める姿勢を
社会的諸施設・サービスのなかには,受益者や利用者を特定することができないために,料金・使用料のような負担を課さないものが多く存在する.道路,公園,公衆便所,行政サービスの一部などがこれにあたる.また直接の受益者は特定しているが,間接的利益を考えれば,それにあずかる人間の範囲が大きく拡がる場合にも,無償サービスが導入される.伝染病発生のさいの諸処置,あるいは火災と消防サービスなどがその具体例である.またこの場合には,「緊急性」も重要な条件となっている.
これらの経費は,租税によってまかなわれる.その意味で,無償というのは,大気を呼吸したり風景を眺めるさいの無料と同一ではない.何らかの理由から,利用度や受益度の大小にかかわりなく,いわば,共同で負担するところに本旨がある.この共同負担の領域において,近年急速に抬頭しているのが,医療の問題である.
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