資料 健康に関する権利規定・6
精身薄弱者の権利宣言
西 三郎
1
1国立公衆衛生院
pp.430-431
発行日 1973年6月15日
Published Date 1973/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204686
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国際連合は1945年10月24日,人類の最大の希望である戦争の惨害から将来の世代を救い,人権と基本的自由を尊重することを奨励し,経済的,社会的進歩を達成すること,そして国家間の行動を調整することなどを目的として誕生した.国際連合の憲法ともいうべき国連憲章(Charter of the United Nations)は,米国のサンフランシスコにおいて,50ヵ国の原加盟国により,同年6月26日調印,採択されたもので,その後1963年修正以降何回かの修正を経て現在に致っている.
国連は,その目的の一つである人権について,憲章第1条に「人権および基本的自由の尊重を助長奨励することについて国際協力を達成すること.」と掲げ,さらに第13条第1項に,国連総会は,「経済的,社会的,丈化的,教育的および保健的分野(…health fields)において国際協力を促進すること,ならびに人種,性,言語または宗教に関する差別のない,すべての者のための人権および基本的自由の実現を援助すること.」と規定しています.なおさらに第9章経済および社会的国際協力の部において第55条で,第13条等の規定を促進すること,第10章経済社会理事会の部において,第62条第2項で,勧告することが出来るよう規定している.なお機構として,経済社会理事会が基本的人権の擁護について責任をもち,その機能委員会の一つである人権委員会が担当している.
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