特集 保健所改革のポイント
地域のなかの保健所
ポイント6 地方都市と保健所—地域医療関係団体との連繋が重点
成田 功
1
,
松浦 利次
2
1神奈川県小田原保健所
2東京都三鷹保健所
pp.537-540
発行日 1971年9月15日
Published Date 1971/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204329
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すでに4月号でさらに本号で保健所の改革問題を取り上げているがそのなかで「地方都市と保健所」というテーマで述べるようにということであるが小田原保健所の現状と将来のあり方について述べてみる.
まず管内は小田原市,箱根町,湯河原町,真鶴町の1市3町で人口22万,面積256km2でそれぞれ特徴をもった市町であるが天下の観光地として共通点を持ちまた広域行政として小田原市が中心となって地域行政を進めている地方都市圏であり,そのような背景のもとで保健所はこの都市圏における公衆衛生の中心機関となっている.政令市保健所と県立保健所の中間のような形態をとっている.すなわち多くの業務を市と共催のかたちで進めている.また医師会,歯科医師会,薬剤師会,獣医師会,助産婦会,商工会議所なども1市3町が一本になっており,食品衛生協会,公衆衛生協会なども当然一本のかたちをとっている.保健所運営協議会長は小田原市長であり,副会長は小田原医師会長である,献血連絡協議会長も市長で副会長は医師会長と保健所長である,公衆衛生協会の支部長も市長である.また保健所長が市の国保運営協議会,下水道運営協議会,清掃協会,学校保健会,特殊教育協議会などの委員として市の保健行政に直接関係している.また小田原地区衛生行政連絡協議会が1市3町と保健所がメンバーになりそれぞれ予算を分担して協議会の予算をつくり隔月の定例会議,懇親会,行政視察などを行なっている.
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