研究
追跡研究の問題点—日米両国の比較検討
広畑 富雄
1
,
倉恒 匡徳
1
1九州大学医学部公衆衛生学教室
pp.226-229
発行日 1968年5月15日
Published Date 1968/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203678
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はじめに
本論文は,追跡研究の問題点を日米両国の対比のうえで論じようとするものである。この研究の動機は,筆者の追跡研究実施の体験に基づいている。筆者は米国のハーバード大学で,ある患者集団の追跡研究に従事した。1)
わが国でも同様の研究を行なおうと試みたが,日本特有の追跡研究実施上の困難な点が種々あり,断念しなければならなかった。これが契機で,わが国におけるCohort Study,追跡研究を実施する際の問題点を調査・分析した。本論文はその結果を発表するものである。日本には,追跡研究を行なうのに有利な点も不利な点もある。これらの諸点を明らかにすることは,わが国の追跡研究発展のための基礎的研究としての意義をもつものであると考える。
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