特集 母子保健管理と対策
活動
離島で活躍する母子健康センターの実態
竹村 秀男
1
1全国母子健康センター連合会
pp.197-199
発行日 1968年5月15日
Published Date 1968/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203670
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はじめに
母子健康センターは昭和33年度から設置され,42年度末までに全国503カ所に開設される。母子健康センターについてはいろいろの議論があるけれども,ともかく,今日までほぼ順調に発展し,母子保健がおくれている農山漁業地域の母子,とくに妊産婦,乳幼児の健康を守り高めるために各地でめざましい活動を行なってきた。母子健康センターは,保健指導部門と助産部門をもち,助産を含めた総合的な母子保健施設として運営されている。最近,母子健康センターが助産に偏重しているという批判が高まっているが,たとえ一部にせよこういう傾向があることはのぞましいことではない。
母子健康センターの本来の目的は,地域内の母子の健康管理と効果的な母子保健指導をすべての対象者に推進することにある。助産はその事業の一環として付属的に行なうものである。センター発足の初期のころは,助産偏重の傾向がやや強かったようだが,最近は事情が変わってきた。助産事業も重要だが,さらに重要なことは,保健指導部門の事業の充実をはかることが全国センター関係者の関心事になり,本会も今後各センターの指導部門の活動の促進と,その指導内容の充実に努める考えである。
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