特集 医療社会事業の役割
論点
医療社会事業に何を期待するか
「日本のMSW」という種を育てよう
大和 人士
1
1岡山県済生会総合病院
pp.147-149
発行日 1968年3月15日
Published Date 1968/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203637
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十年一日のごとく
現在のわが国の病院には,医師,看護婦,技術員,栄養士など,それこそ十指にあまるさまざまな職種がある。そのなかで,医療社会事業を行なう医療社会事業家(MSW)に何を期待しているかを院長の立場からのべてみたい。
しかし,われわれの側から問題提起をする前に,期待されているはずのMSWからのいい分に耳を傾けてみたいと思う。そこで一日,われわれの病院にいる5人のMSWから,各自が抱いている悩みを話してもらった。すると,MSWに対する社会の理解がないこと,一番関係のあるお役所の福祉主事すら,医療保護事務の処理ぐらいだと考えている人が多いこと,したがって,一般に対して,MSWのPRがもっとされなければならないこと,などが問題点としてあげられた。
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