特集 医療社会事業の役割
論点
医療社会事業に何を期待するか
医療社会事業ワーカーの役割に関する分析
田中 恒男
1
1東大医学部保健学科
pp.144-146
発行日 1968年3月15日
Published Date 1968/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203635
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
医療の総合化は,同時に医療に関連する多職種の役割の明確化と,相互の関連を追究する必要を生んだ。しかしわが国の医療が,すでに多くの識者によっても論じられているように,医師がともすればオールマイティの機能を保たざるをえなかった時は,それ以外の医療関係職種の地位・身分・職能などが決して十分な形で発達しえなかった。それだけに各自の機能を外延したり,また極端な主張によって裏づけようとした場面も見られたのである。このような経緯は,決して医療の円滑な発展に寄与するものではもちろんなく,相互のコミュニケーションすら絶えがちなのである。この点に関して筆者は一部論じたこともあるが1)2),今回その視点を医療社会事業に関して小調査を試みたのでその要点を報告する。
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.