特集 住宅と健康
第8回社会医学研究会・主題報告と総括討議
主題報告Ⅱ
農村の住生活と健康
報告2.農村の住生活について
柳沢 文徳
1
,
天明 佳臣
1
1東京医歯大医農村厚生医学研究施設
pp.639-641
発行日 1967年11月15日
Published Date 1967/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203568
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1.今日住宅問題といえば,一般に都市のそれを指しており,必ずしも農村の住宅問題をも意味してはいない。しかし,日本の全住宅の約28%を占める農村住宅には問題がないのかといえばそうではない。
たしかに現在の農村には,世帯増に伴う住宅不足という問題はないし,地域開発による住生活環境の悪化も全国の農村に共通する一般的な問題となっているわけではない。しかし,個々の農村住宅についていえば,その老朽化,日常生活に欠くことのできない住宅諸設備の悪さなど,住生活水準の低さは決して都市の場合に優るとも劣らない状況にある。
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