特集 地区診断を診断する
巻頭言
公衆衛生用語の変遷に思う
斎藤 潔
1
1国立公衆衛生院
pp.237
発行日 1966年5月15日
Published Date 1966/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203234
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日本人は何か事物が発達すると,新しい用語をつくり出して用いるくせがあるようである。そこで一度新しい用語が世に出ると,われもわれもと新用語を用いないと,時代におくれるとでも考えているようである。われわれの公衆衛生においても,過去数10年間にさまざまの用語の変遷があった。ここで新しい用語がよいとか,悪いとかいうのではない。言葉の変遷が事物の歴史の一辺を物語ることもあるので,むしろ興味あることであろう。
ところが,イギリス人は一度用語をきめると,その用語は変えないで用語の示す内容を時代とともに変えていく。従ってここでは古い用語が,そのまま今日までも用いられている。
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