特集 母子保健
研究
月経に関する調査研究—第3報—持続期間および周期の個人値についての信頼性
松井 清夫
1
,
坂本 弘
1
,
杉浦 静子
1
1三重県立大学医学部衛生学教室
pp.100-102
発行日 1966年2月15日
Published Date 1966/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203198
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はじめに
月経に関する系統的研究をおこない,第1報において,初潮および月経障害に関する調査結果を報告した。すなわち,初潮来潮頻度は8月に高く,身体発育との関連では完成身長の97%の発育段階で来潮することがわかった。また,月経障吉には過去における精神的外傷が一つの因子となり得ることについても述べた。第2報では,生理休暇を月経にまつわる女子の社会的対応事象とし,利用を左右する因子について検討した。その結果月給日の影響のほか,労組よりのinformationも影響力をもつことを明らかにした。従って,生理休暇の利用は,単に生理障害とのみ結びつけて考察することなく,社会経済的または辻会文化的背景の下で理解しなければならないことについてのべた2)。今回は,月経の周期および持続日数について,特にその個人値について検討を加えたので報告する。
本問題は保健活動の中で,保健婦や助産婦などの公衆衛生従事者により日常取扱われる数値であることから取上げた。
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