特集 伝染病予防
伝染病対策に望む
各種伝染病の疫学的対策と今後の課題
落合 国太郎
1
1名古屋市立東市民病院
pp.417-420
発行日 1965年7月15日
Published Date 1965/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203078
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近年における伝染病流行の概況伝染病対策を論ずるには先ず伝染病流行の消長を知る必要がある。私は当院の前身もと城東病院に就職し,以来伝染病を専攻して30有余年になる。この間,名古屋市では初め腸チフスとパラチフスBがもっとも多く,ついで猩紅熱,ジフテリアの順で,これは全国的にもだいたい同様であった。
赤痢は実際の数に比して届出数は少かった。その菌型は今日いうSh. flex. 2a,2bすなわち駒込BⅢ菌が多く,志賀菌はほとんどなかった。疫痢が多かった割合に大原菌すなわちSh. sonneiは少かった。
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