論叢 保健婦活動の前進のために
地域の人を「仲間」と思つて—保健婦会から
西本 多美江
1
1群馬・保健婦会支部
pp.694-695
発行日 1964年12月15日
Published Date 1964/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202949
- 有料閲覧
- 文献概要
いままでに「保健婦は指導者だ」という人は誰だったろうかとおもい浮かべますと,それは保健婦自身でした。時と場合で担当のお役人が少々いったのを耳にしたこともあります。また私たちが尊敬する先生の中に「教育者」「組織者」と呼んで期待して下さった方もおられます。がいちばん大切な地域住民の目に保健婦はなんと映ったでしょう。「役所にいる女の人で知ったようなお説教をする人」また「よく知らない」が多いのではないかと危惧します。
ずっと以前保健婦が生まれたころは,開拓者精神にも似た心意気がそれぞれの中に溢れ,毎日体ごとぶつけた仕事ぶりができていたように思います。それが今では大方が無気力な小役人です。機構がわるい,予算がない,おもしろくない。いやはや愚痴の多いこと。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.