原著
高校生の身体的精神的ストレスに対応する生理的研究—特に唾液pHについて
木村 勇
1,2
1名古屋市立桜台高等学校
2名古屋大学
pp.462-464
発行日 1964年8月15日
Published Date 1964/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202869
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
高校生は身体的には一応ととのっているので,身体運動のストレスに対する反応については多く研究されている。しかし精神的には幾分不安定であり,結果はあまり明瞭に出ないきらいがあるので,過去にはそのストレス反応の研究成績は非常に少ない。1)
身体的な運動に対する尿,唾液,血液および眼調節,皮膚感覚などによる比重,pH,各種成分の変化,Donaggio反応,Flicker値,越智反応,各種の反射による疲労測定については過去に非常に多くの研究がある。2)〜6)然しその測定は特殊の選手および職業についてのものが多く,測定対照も限られたもので,一般高校生のものについてはあまりないそして前に述べた如く精神的ストレスに対する反応についてはわずかしかないので,一般生徒の多数の男女について比較的簡単に測定できる唾液pHを基準にして,その成績の結果が出たので報告したいと思う。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.